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2010年10月6日水曜日

「チェイサー」(韓国) また、やられてしまった・・・良質な韓国映画

過去、何度も韓国映画にやられてしまった・・・と、思ったことだろう。
特に、サイコミステリー系は邦画の安っぽさに比べて、リアル感、役者の迫真の演技、
緻密なストーリー展開や演出など、「こりゃ敵わんな」と思わされました。
そう感じさせる映画がまた1本。
「チェイサー」(追撃者)
「殺人の追憶」を観た時と同様の感動と徒労感を味わいました。
感動は、映画から受けるもの・・・
徒労感は、日本でここまでの作品を撮れる監督がどれくらいいるだろうか?
と、感じる事。















映画でもほとんど話題になることなく(日本人の見る目がない? それはあると思う)
私自身もWOWOWで知りました。
最近、WOWOWを通して知るインディーズや名画座系の作品が多くて、WOWOWの放送は役立っています。
これも、録画しておいて本当に良かったと思いました。

風俗の女性ばかりを襲う、連続殺人犯の話で、これだけ書くともうお終いまで分かった気分になるのですが、そんな生やさしいものではありません。
犯人は早々に分かるものの、失踪した女性を見つけるために走る主人公と警察との意識のすれ違い。
終盤で感じる不条理な展開には喪失感さえ覚えます。

骨太のミステリーや現代劇を希望する人にはぜひ見ていただきたい。
映像のリアル感は韓国映画のお得意なところで、目を覆いたくなるシーンもあります。
この映画、何気にカンヌ映画祭の特別招待作品に選ばれています。
キャスティングも力ある役者で構成していますが、監督がナ・ホンジンという長編では今回が2作目?
ポン・ジュノ(ほえる犬は噛まない殺人の追憶漢江の怪物など)の長編1作目を見て驚き、2作目の殺人の追憶を観て、韓国の若手は恐るべしと思いましたが、またまた次回作を注目すべき監督に出会えた気がします。

まだの方、そして大量出血に免疫のある方、最近の日本の草食系の男どもに辟易している骨太の男を見たい方々に文句なくお勧めします。




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